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正直な後期研修医・黒タヌキのクソくらえ発言まとめ

正直な後期研修医・黒タヌキのクソくらえ発言まとめ

真面目で優秀な後期研修医がクソ発言を繰り返します。


雨の止んだ喧騒で ナオミさん2-2

街をゆく人々の声や、車が雨でぬれたアスファルトの上を走る音が俺たちを包む。
ナオミさんはスカートに泥水がはねないように、裾をまくって歩き、俺は彼女のトートバッグを肩にかけて横に並ぶ。
入口から冷たい風が吹く様々な店、その看板のライトが彼女の横顔を照らす様を、光の粒が彼女の目を横切るのを
一つも見逃さないように彼女を見つめる。彼女が時にこちらを向くときには、あれだけ女は目で落とすとか言っておきながら、
俺の方が視線を外してしまっていた。

彼女のホテルはどこにでもあるINNだ。
「あそこだよ~」と、俺の脈打つ心臓とは対照的に、のびやかな声としなやかな腕で目の前に見えるホテルを指さす。
少しだけタイミングを外して、「今日とまるのはあそこじゃないんですよ」と言ってみる。さて、なんてかえってくるのか。
「やっぱり今日もあそこに泊まるよ。たぬきちゃんに悪いし。」

え!?

内心動揺を隠しきれない。さっきまで勝ち戦だったじゃん。
お腹でてたら恥ずかしいとか言ってたじゃん。

タヌキちゃん動揺しすぎでしょ笑 また前みたいになると思った??バカだなー私はそんなに安くありません!!

驚きというか予想外すぎて俺は声が出なかった。
数瞬あいて、わ、わかりました、送っていきます、というのがやっとだった。

俺がとったホテルよりもはるかに安っぽく、暗いホテルの玄関で、
「送ってくれてありがとう!ご馳走さまでした、じゃあね!」といって
ナオミさんは去って行った。あっけにとられる俺を傍目に、同情するように自動扉がしまる。

そんなばかな。
もう一度自動扉の前に立つ。開く扉を待ちきれず、体をすべり込ませて、
二つしかない小さいエレベーターの前にいるナオミさんのもとに歩み寄る。
ナオミさん、俺も部屋にいっていいですか。
先ほどまでの笑顔が嘘のような冷たい横顔が、俺を見ようともせずに「好きにしたら」と吐き捨てる。
なぜかわからないがとても恐ろしく、背筋がピンと伸びた。

エレベーターから降りた彼女は俺の方を全く気にする様子を見せずにまっすぐに歩く。
いつもならケツがいいとか首筋がいいとか考え、そこを触った時の女の表情まで想像しながら女の後ろを歩くが、
その時の俺はさながら、怒られた直後に飼い主の後ろについていく犬のようだった。

ナオミさんがあけたオートロックの扉、俺のために大きく開けてあげようなんて気は見せない。
おっとっと、としまりかける扉を再度開いて、部屋に入る。俺が一息つくのと同じタイミングで、扉が閉まった。

その瞬間にナオミさんがこちらを振り向いて歩いてくる。
俺の目をまっすぐに見つめ、口元はかすかに上がっているが、笑っているようには見えない。
恥ずかしながら俺には慄くのが精いっぱいだった。

俺の襟首をつかみ、一方的なキスをされる。何が起きているのか全く理解できないが、取り敢えず歓迎されているのだろうか。
彼女の肩を抱いてこちらも応戦しようとしたとき、俺の手は払われ、唇も離れる。
「・・・たぬきちゃんがとったホテルにキャンセルの電話、しなくちゃいけないんじゃない?」
あ、ああそうだった。扉を背に、尻ポケットから携帯を出して・・・ナオミさんが俺のズボンを脱がせる。
「・・・はやく」
されるがままに言われるがままに、俺はシティホテルにキャンセルの電話を入れ始めた。

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